TAS 特別師弟捜査員

中山七里著 2018年集英社刊行
初出「小説すばる」(2016年)

  • 一 警察故事
  • 二 師弟出馬
  • 三 龍兄虎弟
  • 四 ダブルミッション
  • 五 奇蹟

学園青春ミステリーなのだが、親友、憧れ、幼馴染すべて失うというダークな展開。
中山七里らしいと言えばらしい。
演劇部の先輩の言葉がとても納得する。

コスプレしている時はそういう気持ちから解放されるよね。
一種の変身願望。
で、変身願望っていうのは自分を隠したいっていう気持ちの裏返しなのかなあって思ったりする
演劇部員のほぼ全員がそうじゃないのかな。
キャストとかスタッフとかに拘らず、演劇に興味を持った時点で違う自分を想像していると思うよ。
ここではないどこか。今ではないいつか。
見たことない自分。


自分が嫌いな人間ほど演劇には向いてるってのが、私の仮説。

一面だけを見て人を判断することのないように。
そういうことを改めて思った。
これはシリーズ化されるのかな?
ちなみに「TAS」は「TEACHER AND STUDENT SPECIAL INVETSTIGATORS」とのことっぽい。
魅力的な登場人物かよく分からないけど続編あったら読もうと思う。
@2018年@図書館