ネメシスの使者

中山七里著 2017年文藝春秋刊行
初出「別冊文藝春秋」(2015年〜2016年)

  • 一 私憤
  • 二 公憤
  • 三 悲憤
  • 四 憂憤
  • 五 義憤
  • 六 怨憤

"ネメシス"とは「ギリシャ神話に登場する女神の名前」とのこと。
「復讐の女神」と言われてるけど

正しい語源は復讐ではなく義憤です

とのことらしい。
被害者および被害者家族と加害者および加害者家族について

加害者とその家族が手厚く遇され、被害者とその家族が蔑ろにされる、これが法治国家のあるべき姿なのでしょうか

と書かれているとおりではあるが、どうしたら良いか分からない。
自分の家族が被害者にも加害者にもならないことを祈るばかり。
もちろん自分が被害者にも加害者にもならないよう生きていくのはもちろんである。

自分が人ではなくなった絶望をいつまでも呪いながら死んでいってほしい

という考えから「懲役刑は長ければ長いほうがいい」という考えもあるのか...
これはまだ人間の心を持った加害者の場合だよなと思う。
人ではなくなった人間と矛盾してるけど。
人でないことを受け入れた人間にはやはり極刑しかないのでは。
難し過ぎる。

ネメシスの使者

ネメシスの使者

@2017年@図書館