ハーメルンの誘拐魔

中山七里著 2016年角川書店刊行
初出「小説 野生時代」(2014年〜2015年)

  • 一 失踪
  • ニ 確執
  • 三 拡大
  • 四 追跡
  • 五 記憶
  • エピローグ

途中で犯人などが分かってしまうけど、
この物語はそういうミステリーを楽しむのが第一ではなく、
子宮頸がんワクチンの問題を忘れないようにするのが目的なのだと思う。
ワクチンの副反応の因果関係は明確に証明されていないのだろうけど。
一番印象に残ったのは

上手な嘘というのは九割の真実に一割の嘘を混ぜることだ。

という言葉。
選挙の公約にしてもそうだけど、
すべてに賛成してるわけではないのにすべてを賛成しているように取られるのはズルいと思っている。
あと、「ハーメルンの笛吹き男」というのも覚えた。
「世に数多存在する誘拐犯のパイオニアみたいなものだからな」
という言葉もどこかで使おう。

ハーメルンの誘拐魔

ハーメルンの誘拐魔

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