護られなかった者たちへ

中山七里著 2018年NHK出版刊行
初出「河北新報」など連載(2016年〜2017年)

  • 一 善人の死
  • ニ 人格者の死
  • 三 貧者の死
  • 四 家族の死
  • 五 恩讐の果て

自分もいつ同じような状況になるか分からないし、
不安もあるので読み終わってもドキドキと落ち着かない。
声の大きさ、狡猾さなどに惑わされずに
本当に必要な日本人には生活保護が受けられるようにして欲しいし、
そういう社会になっていって欲しい。

護られなかった人たちへ。
どうか声を上げてください。
恥を忍んでおらず、肉親に、近隣に、可能な環境であればネットに向かって辛さを吐き出してください。
何もすることなくて部屋に閉じ籠っていると自分がこの世に一人ぼっちでいるような気になります。
でも、それは間違いです。
この世は思うよりも広く、あなたのことを気にかけてくれる人が必ず存在します。
あなたは決して一人ぼっちではありません。
もう一度、いや何度でも勇気を持って声を上げてください。
不埒な者が上げる声よりも、もっと大きく、もっと図太く

とても心に訴えかける声明文だ。
ちょっと元気がないときに読むと精神的にやられてしまうけど、
こういうことを真剣に考えるためには必要な作品である。

護られなかった者たちへ

護られなかった者たちへ

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