アンマーとぼくら

有川浩著 2016年講談社刊行
沖縄を舞台にしたファンタジー...で良いのかな。
現実と夢の境界が曖昧なまま進むけど、何度も涙を流してしまった。
血が繋がらないにも拘わらず親子愛の優しさにはとても弱い。
地下鉄車内でハンカチが手放せなかった。
ただ、このような父親は嫌である。

父は、晴子さんとの幸せで、母が死んだ悲しみを上書きしようとしていたのだ。

子供っぽければそれで許されるのか...
おかあさん、晴子さんはとても素敵で好きである。
こんなに優しい女性はいるのかなぁ。

男の子を育てるっていうことは、好きな人の子供の頃を見られるっていうことだ

リョウはいるだけで良かったんだね。
孫を見せることで父親の幼児のときの姿も見せてあげられたわけだし。

父は前の旦那さんを否定しなかった。
それは、その人に恋した晴子さんを否定しなかったということだ。

これはとても大事なことなんだろう。
ついつい一緒になって否定してしまうところだ。
気を付けよう。

アンマーとぼくら

アンマーとぼくら

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