ジゼル

秋吉理香子著 2017年小学館刊行

  • 第一幕
  • 第二幕
  • カーテンコール

バレエの世界はあまり良く分からないけど、
こういう競争のある世界での水面下での駆け引きや
妬みや嫉みなどヒヤヒヤしてくる。
本作品ではさらに15年前の死亡事故の真実を探るミステリーと
その幽霊が出現するというホラーチックな描写もある。
ミステリーに関しては驚いたけど少しアンフェアなような気がする。

誰の胸にも蝶野を責める気持ちは起こっていないだろう。
蝶野幹也も、バレエの悪魔に魅入られた一人のダンサーだった。
人一倍弱さを知っていたからこそたゆまず高みを目指し、繊細な表現力と圧倒的な技術を身に付け、そして―カリスマとなりえたのだ。
カリスマとは、時に悪魔的な顔を併せ持つもの。
パピヨンは、まさに究極のダンスール・ノーブルだったのかもしれない―

王道を進むのが正しいと思うけどなんとなくこれは納得する。
面白かった!

ジゼル

ジゼル

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