あの子が結婚するなんて

五十嵐貴久著 2017年実業之日本社刊行
初出誌「月刊J-novel」(2015年〜2016年)

面白かった。
柚木麻子作品っぽい感じがしたんだけど男性作家の作品なんだよね〜
“ブライズメイド”“アッシャー”というのは初めて聞いた。
イマドキの結婚式ってこんな感じなのか...
なんというか女性の直接的でない攻撃というのは読んでいるだけでもヒリヒリする。

女の精神的なポジション取りは、どんな年齢でも変わらない習性だった。
どっちが上でどっちが下か、どっちが主でどっちが従か。
無意識の場合もあるし、意識的な場合もある。
どっちにしても、どんなに親しい関係であっても、その呪縛から逃れられる女はめったにいない。

人と人が接する時、女性でも男性でもポジション取りはあるけど、
直接的な世界で生きてきたから、とても怖い。
ただ単純に気づかない鈍感だからなのかもしれないけど。
良くなる雰囲気がある終わり方だし、とても面白かった。

@2017年@図書館