掟上今日子の婚姻届
- 序章 掟上今日子の講演会
- 第一話 隠館厄介、取材を受ける
- 第二話 隠館厄介、嫌われる
- 第三話 隠館厄介、脅される
- 第四話 隠館厄介、好かれる
- 第五話 隠館厄介、断る
忘却探偵シリーズ第6弾。
厄介が災難に巻き込まれてそれを探偵の掟上今日子が解決する。
今回は事件というより災難。
災難を振り撒いているのがメンヘラ系の女性であり、
なぜ厄介が災難に巻き込んだかと言うと、
厄介が破滅傾向のある男性だからというのも少し物悲しい。
なぜ破滅傾向の男性を選ぶかというと、
子供の頃の事件を隠すためというのが面白い試み。
全然分からなかった。
本人は思い出を上書きしたかったようではあるが。
あとがきの西尾維新の話がとても面白い。
ありもしないトラウマにこだわって、出来事の本質自体はもう失っているのに、その幻影がいつの間にか本質になり、本体になっているという…
出来事そのものよりも、それをどう思うのか、どう思い出すのか、いわば記憶に対する意味づけというか、味付けというか、それをコントロールできるようになれば、どんな嫌な思い出も美化できるようになるのかもしれませ
というのがすごく納得。
悪い思い出にとらわれることなく、ひきずることなく、
良くない出来事があったなぁ程度に思えるようになりたい。
次は『家計簿』!
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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