ヒポクラテスの憂鬱

中山七里著 2016年祥伝社刊行

  • 一 堕ちる
  • 二 熱中せる
  • 三 焼ける
  • 四 停まる
  • 五 吊るす
  • 六 暴く

ヒポクラテスの誓い』の続編。
それぞれ短編の題名が湯川先生っぽい。
そして湯川先生と同じようにとても知識欲を刺激してくれる。
各短編で謎解きはもちろん全体を通じて“コレクター(修正者)”の正体、目的の謎解きも楽しめる。
正体も目的も驚いた。
こういう目的もあるのか...
途中出てきた

教祖の妄言や教義がいくら荒唐無稽だと気づいていても、今までそれを信奉していた自分の愚かさを認めたくないのですね。
だからロジックよりもマジックを優先してしまう

真っ当な取調べをしたいのなら、出来の悪い記者みたいに結論ありきでモノを考えるな。
都合よさげな話に引き摺られるな。
何かに都合のいい話しってのは、別に何かに都合が悪くできている。
思惑に惑わされるな。
事実と論理だけで考えろ

という言葉がとても印象的。
よく覚えておこう。
とても面白かった。

ヒポクラテスの憂鬱

ヒポクラテスの憂鬱

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