残穢
小野不由美著 2012年新潮社刊行
映画化されると聞いて読んでみた。
怖い。ジワジワ来る怖さ。
“残穢”とは“その土地に残っている穢れ”ということか。
さらに“穢れに触れると伝染する”という“触穢”ということから逃れられない怖さを読者は感じることになる。
そういえば、親戚のおじさんが庭に手を加えるたびに塩を盛っていたのを思い出した。
これは、
本来、地鎮祭はその土地の神に許しを得るための儀式だ。
そもそも土地は神のもので、それを人が勝手に占有し、勝手に弄るのだから、それに先立って国土の神、地域の神、土地の神に許しを得る必要がある。
したがって、本来は建物を建てるときだけでなく、土地に手を加えるときにはなべて行われる、いわば挨拶のようなものだ、と言える。
というのを実践していたのだろう。
身近にこういうことがあったのでとても納得する。
新築のアパートだから大丈夫!っていうわけにいかないから怖いんだよな...
- 作者: 小野 不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/07/29
- メディア: 文庫
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