鏡じかけの夢

秋吉理香子著 2018年新潮社刊行
初出「小説新潮」(2014年~2017年)

  • 泣きぼくろの鏡
  • ナルキッソスの鏡
  • 繚乱の鏡
  • 奇術師の鏡
  • 双生児の鏡

最初の「泣きぼくろの鏡」を読んだ時こういう傾向の物語なのかと思った。
好きなタイプの物語で5編ともとても面白かったし最後は驚いた。
好きなのは「奇術師の鏡」と「双生児の鏡」か。
最初は自分のためだけど最後は誰かのために願うのは優しい気持ちになる。

正志と過ごした日々は、なんと楽しかったことだろう。
鏡にタネも仕掛けもあったとして、それがなんだ。
願いを叶えてくれたことに変わりはない。

正志にはこの先、華々しい人生が待ち受けている。
自分など足手まといだ。
あいつはますます大きな奇跡を起こしてくれるだろう-それを見られないのが残念だが。

魔鏡も使い方次第なんだと思う。
とても面白かった!

鏡じかけの夢

鏡じかけの夢

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