引き抜き屋（２）鹿子小穂の帰還

雫井脩介著 2018年PHP刊行
初出「WEB文蔵」2017年

『引き抜き屋（１）鹿子小穂の冒険』の続編。
初めてのヘッドハンターの世界にも慣れ、最後にはお父さんにも認められる。
きれいなきれいなハッピーエンド。
「森の中に一本のペットボトルとともに置き去りにされ」た話が
最後に伏線となっているところもとても美しい。

どれだけたくましくなれたのかは分からない。
ただ、自分の足で帰ってこられたのを、小穂は少し誇らしく感じる。
帰る場所があるのは嬉しいものだ。
けれど、またすぐに、フィールドに出ていこうと思う。
もう、昔の自分ではなく…。
冒険の楽しさに気づいてしまったから。

小穂の成長をとても美しく力強く描写されているラスト。
とても面白かった！

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