掟上今日子の家計簿

西尾維新著 2016年講談社刊行
初出「メフィスト」(2015年〜2016年)、書き下ろし
忘却探偵シリーズ第7弾かな。

なんか少し手抜きに感じたけど、
叙述トリックを一冊かけて説明した感じなのかもしれない。
叙述トリックの種類について覚えておこう。

『場所の誤読』
『時間の誤読』
『生死の誤読』
『男女の誤読』
『人物の誤読』
『年齢の誤読』
『人間の誤読』
『人格の誤読』
語り部の誤読』
『作中作の誤読』
『在不在の誤読』
『外回りの誤読』
『人数の誤読』
『その他の誤読』

「家計簿」に関して全然触れてないのは「外回りの誤読」を説明してくれているのだろう。
あとがきの

正義を描くためには、それと匹敵する悪を描かねばならないのはストーリーテリングの基本ですが、それとはまた違う比較論で、『楽しい』という感情は、どこか『不謹慎』と表裏一体になっているのでは。
それはエンターテインメント、娯楽小説だけでなく純文学でも同じであって、要するに『面白い』は『腹黒い』に通じるということになります。
面従腹背!でもまあ、そういう『悩み』っていうネガティブな感情も、楽しんじゃうのが人間なんですかねえ。

というところはとても納得。
次は「旅行記」だ!

掟上今日子の家計簿

掟上今日子の家計簿

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