いつかの人質

芦沢央著 2015年角川書店刊行

  • プロローグ
  • 第一章 〈江間圭子〉
  • 第ニ章 〈小林寛太〉
  • 第三章 〈結城りく〉
  • 第四章 〈貝原春哉〉
  • 第五章 〈尾崎典子〉
  • エピローグ

初読みの作家の作品。そのせいか少し読みづらい。
一回目の誘拐についてもこんな馬鹿な...と思ったけど、
二回目の誘拐の動機についてもそんな馬鹿な...と思ってしまった。
二回目の誘拐の犯人も最後まで分からなかったし...
そういう意味でとても新鮮味のある物語だった。
ただ、共感できる登場人物がほとんどいないせいか読み進むのに時間がかかった。
愛子は確かにかわいそうだし、健気だとは思うけど...

優奈は、「どんなにつらい経験やネガティブな感情も、ネタになると思えば肯定できるから」と答えました。
あきらめなければ、夢はいつか叶う−そう思っているだけで、強くなれる気がするんだよね、と。

確かにこういう考えは現状を変える力になると思うが、
追い詰めてしまうことにもなるのか。難しい。
芦沢央作品をもう少し追いかけてみようと思う。

いつかの人質

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