世にも奇妙な君物語

朝井リョウ著 2015年講談社刊行初出「小説現代」(2015年)

『世にも奇妙な物語』のような物語。
第5話は第1話〜第4話がベースになっていたりして、とても面白い構成。
内容もとても面白い。
今流行りのSNSや自己啓発などに振り回される様が滑稽。
自分も同じように振り回されているのだろうと思うと自虐的になる。

短い言葉で、最小限の情報でできるだけ多くのトピックを、ってことを心がけてきたんだけど、
それは、どっちかっていうと情報に対して受動的な人向けだったんだなって思ったのよね。
受験生とか就活生とか、情報に対して能動的な人向けの対策も練っていかないとね…

空気を読む人がいるから、読まなくていい人が生まれる。
客観性がある人がそばにいるから、客観性を持たなくてもいい人が生まれる。
いつだって、脇役的な人間が、最初に息をするのだ。

というような言葉がとても印象に残った。
このままドラマの原作にして欲しい。
面白かった。

@2016年@図書館