天使のナイフ

薬丸岳著 2005年講談社刊行 第51回(2005年)江戸川乱歩賞受賞作品
少年法や更生、贖罪についてはとても難しい。最近読んだ中では『贖罪の奏鳴曲』(中山七里)や『虚ろな十字架』(東野圭吾)などがあるけど、毎回毎回どうしたら良いんだろうと思う。手を合わせ悼むことがまず第一だとは思う。

自分もあなたも、人生につけてしまった黒い染みは、自分では決して拭えないとな。
少年だろうと未熟だろうと、自分で勝手に拭っちゃいけないんだ。
それを拭ってくれるのは、自分が傷つけてしまった被害者やその家族だけなんだ。
被害者が本当に許してくれるまで償い続けるのが本当の更正なんだとな。
勝手に忘れてはいけないんだ!

忘れないことが大事である。
最後まで予想しなかった展開で驚いた。さすが受賞作品。偶然に賭けるタレコミの部分だけがちょっと弱いかもしれないけど。とても良い作品。
WOWOWドラマも録画してあるので見なくちゃ!楽しみ!

天使のナイフ (講談社文庫)

天使のナイフ (講談社文庫)

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