虚無

薬丸岳著 2008年講談社書き下ろし

  • 序章
  • 第一章 再会
  • 第二章 疑心
  • 第三章 憎悪
  • 第四章 監視
  • 第五章 了解不能
  • 第六章 遁走
  • 終章

犯罪加害者の精神鑑定の問題、刑法39条の問題について描かれている。
答えのない問題だと思うけど、被害者および被害者関係者が少しでも癒されるように変わっていって欲しいと思う。
「了解不能」とは

おれたちが患者の身になって統合失調症の症状を体験することはできない。だから難しいんだ。わからない人間にとっては、それを体験している人の言動がどうしてま理解できない。だからその人のことを奇怪に感じる。そのことが患者に対する差別にもつながっていくんだ。
統合失調症の場合、どんなに患者のいうことに耳を傾けても、追体験することはできない。これを了解不能っていうんだ

とのこと。
とても難しい。

虚夢 (講談社文庫)

虚夢 (講談社文庫)

@2017年@図書館