ミネルヴァの報復

深木章子著 2015年原書房刊行

  • 死体のある光景 その一
  • 第一章 失踪
  • 死体のある光景 その二
  • 第二章 疑惑
  • 第三章 混沌
  • 第四章 決意

犯人については途中で何となく分かったけど、とても面白かった。
裁判のこと、何を違和感に思いどういう仮定をしたのかなどが丁寧に描かれていたし。
敗者の告白』に登場した睦木怜弁護士も登場というか、
主人公の横手皐月弁護士から受けた相談からほとんど解決したようなものである。
最後、

弁護士資格なんぞにしがみつかなければ、なんの弱みも制約もありはしない。
強い心と体がありさえすれば、怖いものなんてないのだ。
思ったままに進めばいい。

と開き直っているわけだけど、ダークな弁護士として今後再登場する可能性ありなのかな。
ちなみに“ミネルヴァ”は

睦木が法の女神テミスなら、自分はさだめし戦いの女神ミネルヴァだ。
正義のためではない。自分は自分の怒りのために戦う−。

ということで「戦いの女神」としている。
知恵を司る女神」となっているけど、これはこれでいいのか?
これからも戦っていくのだろう。
とても面白かった!

ミネルヴァの報復 (ミステリー・リーグ)

ミネルヴァの報復 (ミステリー・リーグ)

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