長女たち

篠田節子著 2014年新潮社刊行
初出「小説新潮」(2008年〜2012年)

  • 家守娘
  • ミッション
  • ファーストレディ

読んでるとツラくなる内容。
いずれというかきっとそんなに遠くない未来に必要になる介護。
自分が年老いたときは「ミッション」で描かれている国の民族のように

つまり突然死こそが望ましい
年老いて、生産力が落ちて、病を得ることを忌み嫌い、その直前まで普通に活動して、何の心の準備もなく死ぬことを理想としているのね。最後の時を優しく介護し、介護されて、愛する者たちと共に暮らした日々を振り返る豊かな時間を切り捨てて、回りの者の負担にならず、一気に死に向けて旅立つことを良しとする。

というのが希望ではある。
迷惑を掛けないようにしたのだが現実に年老いた時そう思っていることをキチンと覚えていてくれるだろうか。

女の人生に必ずしも男は必要ないが、食べていく手段は必要だ。

自分の命に代えて子供の健康を守ってやりたい、と思いはすれ、子供の健康な体を切らせて自分が生き延びようなどは絶対に思わない。それが親だ

という言葉がとても心に残った。
自分は本当にポックリと逝きたい。

長女たち

長女たち

@2018年@図書館