海馬の尻尾

荻原浩著 2018年光文社刊行
初出「小説宝石」(2016年〜2017年)
暴力的な場面が多くて最初荻原浩作品と思えなかった。
でも軽妙な語り口は荻原浩作品なんだけどね。
「恐怖」をあまり感じない脳に関する物語。
サイコパス(反社会性パーソナリティ障害)やウィリアムズ症候群などが記述されている。
最後共感力を得たのか他人を助ける場面がちょっと感動する。
しかし脳の構造を無理やり変化させるようなのは良いものなのかはちょっと分からない。

脳は変われる
いいほうにも悪いほうにも

良い方に変わることは良いと思うけど、
社会や立場によって良い方というのが変わるから絶対的な指針が必要か。
自分で変わる場合には良いかもしれないけど。
なかなか面白かった。

海馬の尻尾

海馬の尻尾

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